〘太陽のような〙
私、貴方に触れているとおかしくなってしまう。手から伝わる熱も汗ばんだ髪に触れる息、力強さ、全てが恋しくて、向いてはいけないのに貴方を目に焼き付けたくて。
この気持ちにどう区切りをつけたらいいかずっと考えていた。貴方を見るだけで幸せで、声をかけられたら嬉しくて、手を引かれている今、死んでしまいそうなくらい幸せ。...大分、末期症状。
貴方は私たちの心臓。太陽のように明るくて平等な指導者(リーダー)。だから、私が貴方を囲うことができないのは当然で、そのつもりもなくて。命が重いのも理解っている。
だからこれは私の最期のわがまま。
手を振りほどいて、反対方向へと走り出す。笑いながら行くものだから、追跡者からしたら大層、奇天烈なイカレ野郎に思えたでしょう。貴方からしたら命知らずすぎたかもしれない。でも、合ってる。幸いにも私は貴方と背恰好が似ていたし、伝えたいことも伝え終わっていたから。
切ったばかりの毛先が変にくすぐったい。目から汗が滲んでる。嗚呼、日が沈まなければいいのに。
2/22/2024, 2:49:17 PM