語り部シルヴァ

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『永遠なんて、ないけれど』

「あ、今お腹蹴った」
大きくなったお腹を撫でて君は微笑む。
俺たちはついに子を授かった。
愛する存在を2人も作れるなんてとても贅沢な話だ。

これから3人でどんな思い出を作ろうか。
ずっと幸せが続くわけじゃない。
大変なこともあるだろうけど家族で乗り越えられるといいな。

君のお腹を優しく撫でる。
命が脈打つ感覚が指の先から伝わってくる。
今この瞬間、
体の内側から溢れてくる幸せの感覚がずっと続けばいいのに。

そんなことを考えながら君の横に座ると
君は俺に体を預けてきた。
全身から感じる温もりにまた幸せを感じた。

語り部シルヴァ

9/28/2025, 10:57:59 AM