とある国のお話です。
いつもランタンを持っている住人たちがおりました。
それは真鍮でできた小さいものですが、大人も子供も晴れの日も雨の日も、いつもみんなが持っています。
王様が住んでいるお城の前には美しい広場があり、今日は国中の人々が集まっています。
もちろん、みんなの手には火が灯ったランタンがあり、その景色の美しさは素晴らしいものでした。
みんながお城を見上げて待っていると、王様がバルコニーから出てきて言いました。
みんな、この1年も炎を絶やさず、よく頑張ってくれた。みんなの、みんなを思うその心が、力となって消えないランタンの灯りになるのだ。おかげで今年も作物がたくさん獲れた。山からは綺麗な水が湧き、木々や花々も元気に咲き誇っている。さぁ、順番に並んで、その恵みを持っていきなさい。
王様がそう言うと、音楽隊がメロディーを奏で、広場では次第に飲めや歌えやの宴が始まりました。
この国で、みんなが持っているのは魔法のランタン。
みんなの心の持ちようで火は大きくなったり、小さくなったりするようです。
今年も平和であったのは、みんなのおかげ
その晩、お城からはたくさんのご馳走とお酒が振る舞われ、みんなが笑顔で過ごしました。
ランタンのあたたかな灯りを見つめ、とても幸せな気持ちになりました。
そして、ランタンの火を消さないことを強く心に誓いました。
星が輝く夜空を見上げて誰もが思ったことでしょう。
ずっとこんな毎日が続きますように、と。
その願いはきっと叶います。
ランタンの灯りを、幸せな気持ちで見つめる人々がいるかぎり。
10/27/2025, 1:28:40 PM