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───今日、僕の恋は始まり、終わりました。

いえ、もしかしたら、僕の恋は、もっと昔から始まっていたのかもしれません。

これは、僕の恋の始まりと終わりを書いた日記の1部です。




僕には、昔からの幼なじみがいました。
僕はその人に恋をしました。
その人とは男同士でした。

昔から仲が良く、お互いを親友と思っていました。
ですが、今日、僕は彼に抱いている恋心に気づいてしまいました。

僕は前から薄々、彼に特別な感情を抱いていることに気づいていたのですが、自分はその事を認められず、自分に嘘をつき続け、誤魔化していました。

けれど、自分の気持ちに嘘をつき続けるには限界があり、今日、はっきりと自覚しました。


…嗚呼、でもこの恋が叶うことは無いのでしょう。
なぜなら、彼には、もう想い人がいるのですから。

彼の幸せを願うなら、このまま想いを伝えず、いつも通り過ごし、彼の恋の応援をするべきだ。

そう頭では分かっていて、納得もしているはずなのに…、どうしてこうも胸が痛いのでしょう。

胸の痛みに僕は、胸の左側をつかみ、座り込んでしまいました。

顔が火照って、目頭が熱を帯びてきました。
目から溢れた暖かい何かは、顔を伝って服にシミを作っていきます。

それは、止まらず、次から次へと目から溢れました。

僕から出た嗚咽は、自分から出ているとは思えないぐらい弱々しいものでした。

何故、彼は僕に振り向いてくれないのか、そんな問いに僕の理性は、僕達が男同士だからだと返しました。

その事実に、残酷な事実に、僕は涙を止めるどころか、もっと止まらなくなってしまいました。

嗚呼、こんな苦しい恋なら、気づかなければ良かった。


…そうして、僕の恋は幕を閉じました。




お題【 失恋 】












6/3/2023, 11:10:38 AM