物語が嫌いなんだよ。
登場人物に起こるできごととか、何を思ってどうするのか。周りの人間にどんな影響を受けて与えるのか。
そういうの疲れるんだよ。
意見を聞かれて述べた僕の思考っていうのはだいたい理解されないどころか伝わらないから、あぁどうせ分かりきってる皆まで言うな。意見なんてもう聞かないでくれよと内心苦笑している。
好きになる理由は理解し難いけど、嫌いになる理由が分からなくもない。どんなことでも。
好きになったきっかけが一目惚れだったなら嫌いになったきっかけは相手を知ったからじゃない?
出された料理の一口目を口にいれた時点で問答無用『美味しいよ』って微笑むけど、実際料理の味なんて分からないし
大体美味しいのって空腹時の一口目だけじゃん?
ミシュランなら飽きることない?美味しい?
人は限度を知らないじゃないか。肥え続けてしまうからさ
どうやったって現状に満足できないんだよ。いつだって何にだってそれ以上を求めている。
僕のことが好きなんでしょう?
ほら、愛してるって言ってみてごらんよ。
あぁ本当に僕のこと何一つ知らないんだから。本当にかわいいな。
そうやって思うたびに人とまた距離を置く。我ながら哀れで不器用なやつだと思う。
割り切れるといいんだけど、割り切ったところで人と繋がりを持つことへの価値を見出せず終いなんだ。
一時間かけて食べてた一パックの白米のこと嫌いになったんだ。
そういうもんだよ。
僕の言葉はいつだって意図があるんだかないんだか、どっちつかずで遠回しで分かりづらい。
記憶の中で消え去っていっても確かに存在した時を追いかけるのは結構疲れる。
手がかりがないんだもの。
辞める理由に“飽きた”とだけ言えば納得してくれるような世界なら、ちょっと楽なのに。
自分がお腹空いてるのか口が寂しいだけなのか分からない。
何がしたくて何が不安なのかも。
だから一生向き合って考え続けて自分を見つめている。
それが『変わってる』って言われる全てのことに繋がってるのも分かってる。
4/19/2025, 7:09:52 AM