コハク

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t「手放す勇気」

君と堕ちるとこまで堕ちたかった。
変わり者だと蔑まれて世間からのはみ出し者同士グループで仲良くやっていたのに、君は変わってしまったね。
たくさんの人との出会いで人は変わるもの、それは理解している。だから君が変わってしまうのは構わないと思った。例えそれが普通になってしまう事でも、今よりももっと変になってしまう事でも、最後には君と笑い合える関係で有りたいなと思っていた。
でもそれは君の変化によって君のそばに居ることさえも無理になってしまったよ。挨拶はしてくれるけど約束は守らない。発想はかわらないけど、着眼点がかわった。グループの中ではあり得ない事を平然と求めるようになった。
笑えなかった自分を救ってくれた君だから、最後までおちるなら君と堕ちたかった。でも君は他人に迷惑をかけるところまで変わってしまった。君と繋いでいたかった最後の絆も手も今離れそう。
君がいらないなら自分もいらないよ。
そろそろ紡いだ見えない糸を手放す勇気が、自分には必要なのかもしれない。いつ切れてもおかしくないほどの細い糸を自分で千切ってしまう勇気が。

5/16/2025, 9:34:03 PM