カーテン
頬杖をつきながら見上げる空は去年とさほど変わらない。
秋になってさらに澄んだ空と風で流されて早く横切る雲。
その視界の隅にふわっと優しく揺れるカーテン。
1番前の列の席で落ち込んでいたが
この景色が見れるとなると嬉しいものだ。
立ち上がってカーテンに近寄る。
ザラザラとして太陽の匂いがする。
いつも気にならないけど、無いと寂しい気もする。
カーテンを持ってクルクルと回る。
カーテンに包まれた景色は白くて太陽がぼやけて光る。
このまま眠くなってしまいそう...
みんなこれをしたくなる気持ちがわかる。
...誰かに見られると恥ずかしくなるからすぐやめた。
外は少し暗くなり始めていた。
すぐ夜になってしまう...荷物をまとめて帰ることにした。
それじゃあまた明日。
教室のドアがガラガラと鈍い音をして動いた。
語り部シルヴァ
10/11/2024, 11:55:06 AM