NoName

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必ずしも走り続けている必要なんかないけど、
立ち止まったから静寂なんかに気付く。

手を動かしている間は
そんなこと思っていなかったけれど、
ふと息をついたら隣には誰もいないこと。

本当は望んでも早々与えられることのない孤独を、
感じる受容体は人それぞれで、
視界に映る世界こそ知覚という自分自身だろうか?

…世界なんてずっと五月蝿いだろう?
窓を開けてみたらいいよ。
それでも足りないなら
枕に頭を押し付けたら血が流れる音がする。

目を瞑ったとき、それでも、もし、
世界の静寂に耐えられないというなら、
きっと静かになってしまったのはこちらの方だ。

もう寝ないと。

10/8/2025, 5:52:51 AM