蒼月の茜雲

Open App

テーマ“優しさ”

誰かの為に、優しくしても
その誰かは、すぐにその事を忘れてしまう。
優しくされたことを覚えていたとしても
「あの人は、優しいから、あの人に任せちゃお」
となる。
だけど、それは、本当に優しさからなのか…

「ミオンちゃんって、断らないよね?」
「え?」
「ほら、皆に、あれもこれもって頼まれるけど」
「あー、そうだね…」
「優し過ぎない?」
「優しい……?のかな」
「優しいよ」
「ううん、違うよ。私は優しくないよ。」
アカリは、首を傾げた
「だって、皆、私に任せるから、本来なら自分でやった方が能力付くのに、その分、損してるんだよ。」
「………」
アカリは何も言えなかった。
「面倒臭いから、今忙しいからってテキトーな理由を作る方が、何百倍も面倒なのに」
「それ、分かってるのに、なんで引き受けるの?」
「説明しても、あの人達は理解しないから、それを教えない“優しさ”?」
「……えっと、そんな事言われて、頼みづらいんだけど…」
「うん」
「これ、全部やって貰って良いかな?」
「勿論。」
ミオンは、笑顔で言った。


その翌日から、ミオンは来ることは無かった。
ミオンに色んな事を任せた人は、困り果てた。
自業自得。


ついでに、ミオンは、その頃
旅行へと旅立っていた。(有給消化+離職)

1/27/2024, 2:45:06 PM