「あと5分か」
そう思ってため息をつきながら、
時計の秒針を目で追いながら長針が『8』に近づくのを
そっと見つめる。
今は国語の試験の終盤で、
私は分からなくて飛ばした漢字の問題に再び頭をひねる
時計を見ていれば思い出すだろう。
あの日、あの時、小説で読んだあの漢字を必死に具現化する。
でも、頭に浮かぶのは漢字ではなく小説の内容。
あと1分で長針が『8』にたどり着くと思うと、
今すぐにでもあの秒針を抜き取りたくなる。
秒針さえなければ時計は回らないだろうと
そんな余計なことを思いついた30秒前。
思い出した!
「抜擢(バッテキ)」だ!
急いで書いたその字は意表を突いた新しい漢字に見えた
2/7/2026, 5:03:14 AM