積み上げてきたものが崩れ去る。重ねた月日の何もかもが意味も価値も失い、音もなく形を失くした。
残されたのは胸中を蝕む空虚感だけ。
いったい己のしてきた事は、何だったのか。
問うても誰かが答えをくれるはずもなく、ぐっと力を込めて拳を握る。
強く、強く、血が滲む程に。
悔しい、悔しい、悔しい!
腹の底から煮えたぎる想いを奮い起こす。全てが手遅れの今、それでも諦めきれない意地汚さが己を笑う。
もう諦めてしまうのか?
はっそんなはずないだろ!
諦められるなら、始めてすらいないんだ。
ゆっくりと拳を解く。血は出ていないものの、真っ赤に腫れた手の平が、どれほどの力を込めていたのかを物語る。
オレはまだやれる、そうだろ?
さっきまでの空虚感が急速に薄らいでいき、変わりに熱が胸中を満たした。
大丈夫。
終わってもまた、始めていこう。
「お題 0からの」#174
2/21/2026, 10:05:50 AM