蓼 つづみ

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高くこぐと、きりん公園は少しかたむいて、
ぼくをつつむ風だけが、つよくかわる。

それがおもしろくて、また足をのばす。

よくゆれるから、きょうも左から三ばん目がいい。

だれに話しかけてみても、へんじはない。
でも、あの子とは きのう、目があった。

さいきんは、
じぶんがいるかどうかは、もう気にしてない。

太陽がのぼってくる。
ぼくのかげは、うすくなる。

もっと明るくなると、
あの猫が来るから、少したいくつじゃなくなる。

地面に足がとどきそうになるたび、
すこしだけ、せかいのほうが とおざかる。

右のくつをとばしたら、
遠くまでとんで、
かた足でケンケンして こけたけど、
いたくなかった。

くつの向きは、晴れのほうへ ころがった。

題 ブランコ

2/2/2026, 12:24:51 AM