鶴亀

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雫は冷たい。
指先を近づけると、雫が指に引っ張られてポトと付く。指を引くと、雫の一部分が指に残ったまま、じんわり冷たさを伝える。元の雫を見ると、少し小さい楕円になっている。ここに小さな地球があると思うと、愛しくなる。
車窓にやわく叩きつけられた雫を見る。重さで落ちて、次々に静止する。雫たちは何でもないランダムな位置で静止するが、先に決められていたように迷いがない。雫が引きずられた跡に別の雫が合流する。さらに重くなる。またちょっとだけ進んで、迷いなく静止する。秩序だったような動きながら、生き物のような無作為の魅力がある。これに目があって、かわいく瞬きでもしていたら、私はそれを飼いたいと思う。金魚鉢に入れて、毎日餌をやって、いつか部屋をぎゅうぎゅうにするそれに包まれて寝たいと思う。

4/21/2026, 1:08:56 PM