安らかな瞳
素敵な響きの言葉だけれど、何故だか上手く想像出来なかった。
実際に安らかな瞳をした人にはあまり会ったことがないからかもしれない。
唯一思い浮かんだのは、仏像くらいだった。
その仏像も、よく見ると辛うじてうっすら目を開いているのが分かるくらいで瞳と言えるかは怪しい。
調べるとそもそも目を完全に閉じている仏像の方が多い気がする。
目を開けている仏像は大抵険しいお顔をしていた。
安らかな、という言葉からはどうしても死を連想してしまう。
普段あまり使う機会がない言葉だからか、
最期に見た満面の笑みのまま眠っているようなあの人の顔が目に焼き付いているからか。
きっとこれから色々な人に出会えば、
この言葉の意味をしっかりと理解できるようになるのだろう。
3/14/2023, 3:11:58 PM