たった一つの希望
それは眩しくて、鮮烈で、逃げられない光。
絶望の中で微睡んでいたくても、チラチラと横から差し込んでくるのだ。いつも、いつも、いつも、人の気も知らないで、どうして夢を見せるんだ。どうせ希望なんて幻なのに。この希望の皮を被った絶望に身を委ねても変われやしないのに。俺がなりたかった俺には、もうなれないのに。
それでも、ほかに拠り所がないから。
誰も教えてくれないから。
たった一つの希望に縋るしかない。
無責任に提示される幸せな未来を、諦めながら目指している。
「可哀想に」
みっともなく泣き腫らした目で俺を語るな。馬鹿でいい。滑稽でいい。希望じゃなくていい、絶望でも、いい、それで、いいはず。
だって〝これ〟すらなくなったら、俺には何もないじゃないか
3/2/2026, 11:48:45 AM