腕を組んで互いに支え合いながら歩いている老夫婦。
白髪の妻を慈しむような眼差しで愛おしそうに見つめる老紳士。
今は亡き夫の写真を目を潤めて嬉しそうに胸に抱く老婦人。
ああ、素敵だな、と思う。
彼らが長い時間をかけて育んだこの愛は、きっともう何ものにも壊されず揺るがないのだろう。
命は儚くいつかは消えゆこうとも、この愛だけは、決して誰にも奪えないのだろう。
綺麗で美しいだけではない。
したたかでしなやかで力強い。
“愛”と言葉で言うよりも、その目、その腕、その心で語る愛ほど説得力のあるものはないだろう。
願わくはその愛、永遠に。
『夫婦』
11/22/2024, 10:12:55 PM