これは10年後の私から届いた手紙。
内容は元気でやってるのか、
今は何が好きなのか、
中学校時代に書いたから子供らしいことが書いてあった
その中にふと気になるものがあった。
ユグドラシルにはなれた?
私には一体何を言っているのか全く分からなかった。
昔の私が書いたことでもこれは別の人間が書き足したの
かと思うぐらいだった。
それから半年、その謎は未だに解けていない。
子供が小学校を卒業し、嬉しそうに卒業アルバムを持っ
て帰ってきた。
みんなでそれを鑑賞していたらある写真が目に止まった
それはクラスにユグドラシルと大きく掲げられているの
をみんなで囲んでいる写真だった。
娘にユグドラシルってなに?と聞くと、
架空の木のことだよ!!なんかね、世界を示してるんだ
って。色んなものを支えているのをイメージしたんじゃ
ないかなって私は思うんだ!!
そこでハッとした。
私には中学時代にある1人の友達がいた。
その子は2学期の途中で自殺してしまったのだが、
それは私の目の前でだった。
仲がいい子だったものあるが、目の前で人が死んだとい
うことが衝撃的で少しトラウマにもなっている。
彼女は飛び降りる前に私にこう言った。
「あなたはみんなのユグドラシルになってね。」
タイムカプセルに入れる手紙を書いたのはそれがあった
すぐあとだったと思う。
わたしは彼女のユグドラシルになりたかった。
だからこうしてそれを忘れないようにタイムカプセルに
入れる手紙の最後にこれを書いた。
なんで忘れていたんだろう。
彼女にきっと上から怒られるだろうな。
娘に出かけてくると言って車に乗った。
向かうのは大好きだった親友の墓。
手紙を握りしめて私は向かった。
私がこの手紙を書いた気持ちを噛み締めながら。
2/15/2024, 1:05:15 PM