西の護符屋

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履き慣れぬ 私の下駄の代わりを 持参する君
君の肩に腕に すがっちゃダメかな
君の優しさに 甘える勇気はでなかった

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 "踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損"
 徳島の阿波踊りの出だしのこの歌詞が、好きだ。
 
 阿波踊りの起源は、死者を弔う盆踊りだとか、築城記念の祭りだとか色々あって、肉を祭壇に捧げて神と交信する儀式である本来の漢字の成り立ちからするお祭りとは少し違うものなのかもしれないが、非日常を味わうお祭りの本体はやはり踊りなのではと思っている。

 人混みも行列も暑さも高すぎる屋台も履き慣れない下駄も、正直苦手だ。だけど、非日常を味わうには仕掛け人にまわるか、積極的に参加して楽しむしかない。暑いけど浴衣を着て、お気に入りの扇子を差して、絆創膏を貼って下駄を履き、屋台は食べたことのないものか、祭りでしか食べないものだとより嬉しい。りんご飴を片手に格闘して、ヨーヨーを吊り下げて、できればなんやかんやと面白がって、笑って、やっぱり最後は踊りたい。

 同じ阿呆なら踊らにゃ損損。

 遊び疲れた子どもも、もう抱き上げなくても良くなった。
 同じ行くなら大人用の浴衣を買おうかな…鼻緒ずれする下駄を履いていったら家族を困らせる気もするから、鼻緒ズレしない草履でも探そうか。少しは年甲斐もない阿呆にならなきゃ損ですよね、お祭りですもの。

7/29/2024, 9:42:10 AM