異雪

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・紅茶の香り

君が着けてた甘酸っぱい紅茶の香水。
今ならあれが本物の紅茶とは似ても似つかない香りだと言うことはよく分かる。
それでも僕にとっての紅茶の香りは、甘くて可愛らしくてなのにどこか儚げな香りなんだと印象付けられてしまった。

いい加減こんな記憶を無くしてしまいたい僕は、本物の紅茶で上書きするように今日もストレートティーを頼む。
それでもどこか物足りなさと違和感を覚えてしまう僕を、いつまでも消えてくれない思い出が小馬鹿にしてくるのだった。

10/27/2024, 1:07:28 PM