ただ君だけのために、俺は何でも出来た。
痛いことも怖いこともきついこともつらいことも悲しいことも、何だって。
そうしてやっと、君の願いを叶えてあげられたのに、君はどうしてそんな顔をする?
まるで、俺を怖がるような。
まるで、俺を軽蔑しているような。
何でだよ。何でだよ。何でだよ。何でだよ。
笑えよ。泣いて喜べよ。
俺は全部君のためにやったんだぞ?君は願いが叶ったんだぞ?
なあ、そんな顔するなんて、そんなの、おかしいだろうが。
ほら、笑えよ。笑ってくれよ。
何を言っても、君の顔は晴れない。俺の望んでいた表情にはあまりに遠い。
そして、君は小さく、ごめんなさいと一言残して、俺の前から姿を消してしまった。
あああああああああああああああ。
俺の喉から獣のような声が湧き上がり、視界は揺らぎ、涙がとめどなく溢れる。
許さない。許せない。
俺には君だけ。ただ君だけだったのに。
5/13/2025, 8:08:37 AM