途中書きです。すみません。
初恋の話です。
「また会いましょう」
「また会いましょう」の「また」はない。
今度は二度と来ない。
あなたは私にとってライバルだった。
あなたも私も得意科目は理科でいつも塾のテストの点数を競う仲だった。
あなたは私にとって友達だった。
あなたと私とでは全然考え方が似ていないのになぜかいつも息ぴったりだった。
あなたは私にとって憧れだった。
あなたはいつも遠いところを見ているから、
私はその瞳に映りたくてずっと背中を追いかけていた。
塾の帰りは車で迎えが来る。
私の両親はいつも迎えに来るのが遅かった。皆が先に車で帰っていく中、あなただけは自転車だったから、私の両親が迎えに来るまで一緒に残って他愛のない話で盛り上がった。そして、迎えの車が来る気配を感じ取ると「じゃあな」と言って、ぱぁーと走って暗闇に溶け込んでいく。
私はこの時間がずっと続けばいいのに、といつも名残惜しく思っていた。
11/13/2024, 10:09:37 AM