目の前に一つの道がある。
この道を進んだ先に一体何があるのだろう。そこに未来があるのか、それともなにもない闇だけなのか。
急に足がすくむ。この道を進むということはこの先どんなに恐ろしい事があってももう戻れないのだ。
だけど、進まなければ。いつまでもここにいて幸せになることなど出来ないのだから。
前を向き一歩進む。さらに前へ。その先には───、
パチリ、とそこで目が覚めた。なんだか不思議な夢を見たなと思いながらカーテンを開ける。
眩しい朝の光は心を穏やかにしていく。
そういえば、道を歩く夢は物事が順調に歩んでいるという暗示であるらしい。確か最後に見えた物は光だった。
ならば、私はこれからも順調に人生を歩めるだろう。
「今日もいい一日になりそうだ。」
そんなことを呟きながら朝の支度を始めた。
『この道の先に』
7/4/2023, 8:04:36 AM