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君は 小さな白文鳥

手のひらに包まれながら
休むのが好きだった


私が別の部屋に行こうとすれば、
チュンチュン鳴いて引き留める

肩にちょこんと留まっては
ナイトのように
堂々とした表情で胸を張る

「僕がきみのパートナー!」
そんな声が聞こえてきそうな君の振る舞い

可笑しくて
愛しくて
ふっと、笑みがこぼれたもの



鋭いくちばしピンクに染めて

切れ長お目に
お揃いピンクのアイライン

体じゅう 真っ白な羽毛につつまれた
君の仲間は姿かたちがそっくりさん!!


でもね、
ーこんな夢を見たことがある

窓の向こうの電線に
白い文鳥の群れがずらりと並ぶ

すずめの群れがそうするようにー

おかしな場面


それでも
私は間違いなく君を見つけるし
君は私の元へ羽ばたいてくる



小さな君は ただ1羽、

いえ、
ただひとりの君でした



♯ただひとりの君へ

1/19/2025, 1:52:00 PM