終わりは忍び足でやって来て、後背を鋭く刺して来る。樅の木の擦れる音で聞こえなかった。あるいは私の愚かさ故か。こんなになるまで気づかなかった。離れていく足音を聞いている、足元に降るのは雨か。いっそ雪になれば良い、降る音を聞かずに済む。こんな愚かな者から溢れる音など、雑音でしか無いのだから。#雪を待つ
12/15/2022, 10:29:35 AM