全てを捨てて、あなたを選んだ。
それがたとえ間違いだったとしても、僕は僕の心に背くことができなかった。
何度も何度も、あなたの夢をみる。
僕に呼びかけるあなたの、その絹のような声が、僕の心を絡め取って離さない。
きっと僕にも、悪魔の角が生えている。
あなたと揃いの黒い角。
後悔しているかい。
あなたは笑っていた。
ええ、もちろん。
僕も笑っていた。
間違えて、その次も間違えて、あなたの望む結末に辿り着いた。
せめて僕を連れて行って。
何も感じない世界まで。
4/22/2024, 2:46:41 PM