「寂しさとは嬉しさだよ。」
笑ってそう言った彼の顔はどこか少し切なげに見えた。
「どうしてだよ!…どうしてそんなつよがるんだよ!」
言わずにはいられなかった。
俺が…くやしかったから。
なんで、悲しい顔なのに、笑うんだ。
いっつもいつも…
「おこってくれてるの?」
…。
「ありがとう。」
彼が溢れるような顔で笑いかける。
…今度は楽しそうな笑顔だ。
俺の心を読んだかの様に、彼は一人でに口を開いた。
「…でもね、本当にそう思ってるんだよ。
まあ…寂しいは嬉しいだなんてのは、少しかっこいい感じに言ってしまったけれどね?」
「それでも………。
「こんな姿だからこそ、僕たちは出会えたんじゃないか…って思うと本当に僕は嬉しいんだよ。」
12/20/2024, 8:42:26 AM