名無し

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並ぶ店に統一感はない
そこを歩く人達も目的は多種多様
誰もが皆自分のことに夢中で歩く

誰もが誰かを気に止めることなくただ行き交う

私も誰も気に止めない
並ぶ店は視界に次々流れる
来る人を避け、追い越しては追い抜かれ
そこにある物も人も結びつかず交ざるだけ

そのうちに私も雑多の一部になる
心地良いとはまた違う安心感
気負うものなく気付けば渦の共同体になりここに居る
自分が消え街に融けてひとつになる

耳を流れる喧騒、蠢く人波、沢山の匂い色
離れ難い
今日はまだ歩き続けていたい

6/12/2024, 9:46:09 AM