これ以上は危険だと中身を捨てる。最後まで飲むことは絶対にない。なぜなら"最後まで飲んでしまった"という思いに支配され苦しみ続けることになるからだ。不可解に思うかもしれないし、食品ロスを減らそうとする社会の風潮から逸脱したマナー違反だと指摘されるかもしれない。だがティーカップにお湯を注いで飲むことによって得られる効果は"安心感"の筈だ。飲むことで安心を得る人もいれば、残すことで安心を得る人もいる。「ああ良かった、今日はお腹が空いた状態で食事を終えることができた」ホッと一息つく。
題『ティーカップ』
11/11/2025, 7:10:29 PM