優しさだけで、きっと(オリジナル)
SNSにはたくさんの情報が溢れている。
読書と同じで、自分の意見に近いものを選別し、己の主義主張の正当性を強化する事もできる。
逆に、陰謀論など洗脳される事もある。
私は先日、職場でミスをした。
リカバリーに奔走していたのだが、同僚が笑いながら手伝ってくれて。
彼は仕事上のライバルだった。
だから、彼の笑顔は嘲笑や嘲りに見えたし、正直助かる手助けも、周囲や上司への良い人アピールとしか思えなかった。
けれど。
一件落着後、何も変わりはなくて。
後から、実は彼も昔似たようなミスをした事があって、手伝えると思ったと聞いて。
うまくいって良かったと、俺すごいだろ、と、本当に嬉しそうに笑うから。
私は衝撃を受けた。
私の見ていた世界は何だったのか。
彼の中には見返りを求める気持ちなんてなくて。
純粋に、優しさだけで、きっと。
私は疑り深く、「お綺麗なだけの人間なんていない、裏には必ず汚い気持ちを隠し持っているのが当然だ」と思っていた。
だから世界はそうあるべきだという認識で、人も物も見ていたようだ。
けれど、他人の気持ちなど、本当に理解などできるはずもない。それを推し量ってきっとこうだろうと決めつけるのは、本当に良くない。
私はここに至って初めて、彼に心からの謝罪と感謝を伝える事ができたのだった。
5/3/2026, 1:32:23 AM