とわ

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通り雨


「うわ、雨!あ〜あ〜…朝は降りませんよみたいな空してたから外に干したのに…。」
怜が突然の雨音で慌ててバルコニーに出て、ぶつぶつ言いながら干したタオルや服を取り込む。
俺はまったりと立ち上がって、窓の側で怜から半乾きのそれらを受け取った。
雨で一際冷えた空気が窓から吹き込み、自然と深く息を吸い込む。
「…でもいい匂いだ。」
「そうだけど…乾いてから降ってくれたらなぁ。」
「俺が干し直すから、ほら深呼吸。」
「…、うん、確かにいい匂い。」
「ね!」

9/28/2023, 4:46:27 AM