NoName

Open App

『小さな勇気』


キーンコーンカーンコーン

放課後のチャイムが誰もいない校舎に響き渡る

待ちに待ったこの日、
私は長年片思いしている彼に告白をする。

頭の中を回るのは振られる想像ばかり、、
((こんなネガティヴな気持ちで告白するのは嫌だ!
それでも心臓の鼓動は小刻みにはやくなっていく。

ガラッ

「ごめん!待った?」

「ううん、大丈夫。
 こっちこそ時間作らせてごめんね」

「で、聞きたいことって何?」

「それはね、、えっと、、

ああ、だめだ。言葉が喉につっかかって出てこない。
あと少し、ほんの少しで彼に伝わるのに、
そのたった2文字が出てこない。

「あのね私、、、

「大丈夫。急いでないからゆっくりでいいよ!」


あと少し、ほんの少し足りなかった私の勇気をくれたのは彼だった。

「ありがとう」

「あのね、私あなたの事が







1/27/2025, 1:58:13 PM