いつも必死に、見て見ぬフリをしている何かがある。 歩みを止めたら追い付かれそうな、振り向いたら呑み込まれてしまいそうな。そんな、得体の知れない何かが。 追い付かれないように、脚がもつれても走り続ける。 呑み込まれないように、俯きながらでも前を目指し続ける。 決して離れることの無い影に過去を隠しながら、光の差す未来を思い描きながら。
5/30/2023, 12:22:46 PM