ほのぼのオカルト洗濯物 秋風が吹き込む座敷の畳の上で眠っていると、ふいにさぁっと湿った冷たい風が吹いてくる。『雨じゃ、雨じゃ』『通り雨じゃ』 甲高い声が聞こえ、周囲を軽い足音がいくつも駆けて行く。 ぱたぱた、ぱたぱた。足音が庭と座敷を往復する。『何じゃ、呑気に寝おって』 ばささ。何かが僕の顔に身体に被さった。 ざぁぁ……。雨音が通り過ぎていく。「あっ! ありがとう。洗濯物を取り込んでおいてくれたんだ」お題「通り雨」
9/27/2023, 10:19:40 AM