わたしは、むかしから恋愛がよく分からなかった。
自分自身の気持ちを聞かれることも、苦手だった。
考えや思ったことは有るのだが、それに感情が乗らないのだと思う。
だからか、『浮気とか不倫は、いや!絶対に無理!』
だと言っている人間の気持ちが、よく分からなかった。
人間は、ゴリラとチンパンジーの間の生物で
ゴリラは一夫多妻制、チンパンジーは乱婚、と、わたしは聞いた。
ならば、不倫や浮気は仕方ない。と、わたしは思う。
そんな常識外れのわたしの夫は、とんでもなく女遊びが好きだった。
お見合いの席で、
「結婚後も、あなた以外の女の人と遊んで良い?」
と、言う程に……。
そんな彼に、わたしはこう返した。
「別に良いよ。わたしは、むかしから恋愛感情が分からないから。
わたしを束縛しないなら、不倫や浮気も大歓迎する。
でも、約束して欲しいことがあるの。」
彼は首を傾げて、微笑んだ。
「どんなこと?」
わたしは、応えた。
「わたしも、相手の女の人も、大切にすること。約束できる?」
彼は、先程と異なり、真剣な表情と声で言った。
「うん、約束するよ。あなたも、他の女の人も、大切にする。」
あれから色々あったけど、夫との関係は良好で、
ずっと約束を守ってくれている。
わたしは、今も幸せな生活を送っています。
こんな幸せな人生を歩ませてくれた夫には、感謝しかない。
改めて、今日は夫に感謝を伝えてみようと思う。
4/10/2024, 4:25:39 PM