「目が覚めると」
目が覚めると、どうもいつもと違う感覚がした。体が軽くて、頭がふわふわして、自信がみなぎっていて、今ならなんでもできるような気がする。
いつもなら眠くてたまらなくて布団から出られないのに、今日はなんの躊躇いもなく起き上がれる。
なんでだろう。いったいどうしてこんなに気分がいいんだろう。
うーんと伸びをすると、頭が冴え、益々元気が湧いてくる。空も飛べるような気がしてぴょんっと跳ねてみると、驚いたことにそのまま宙に浮いた。
体がいつも以上に軽かったのはこういうことか。
一人納得して、空いていた窓から外に飛び出してみる。
外は目がしぱしぱするほど明るくて、真っ青な空が眩しい。ふわふわとやわらかそうな雲が浮いている。
少し涼しいが、布団であったまっていた肌にはその冷気が心地よかった。心地よい風も吹いている。
青やピンク色、黄緑色の綺麗な小鳥たちが近くを通ったのでついて行ってみた。
小鳥達は世界の綺麗なところ、気持ちいいところを知り尽くしているようだった。
一緒にたくさんのものを見て、また家に帰ってくる。
気持ちのいい朝の飛行が終わって、今日という一日が始まる。
今日はきっといい日になるだろう。
7/10/2023, 2:28:27 PM