生花

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#毎日の小説の題名で長編小説に! #恋愛
#余命1ヶ月26日

私には、兄弟がいた。
3人兄弟。兄、私、妹“だった”。

兄は、とても運動神経が良かった。
特に、バスケが上手だった。
ドリブルがとても上手い。
兄vs私たちでも、勝てたことがない。
1度もなかった。
そんな兄は、私の3つ上。
兄が中3のとき、私は小6だった。
兄は受験はせず、スポーツ推薦で高校に
行くらしい。そんな兄を私も、そして、
家族みんなで応援していた。

………だが、それも叶わず。
バスケの練習中、道路に出たボールを拾いに行き、
兄は…、交通事故で死んだ。
兄は、運動しか出来なかった。
頭が悪かった。馬鹿だった。
小6のとき、私は兄を……失った。

妹は、とても絵が上手だった。
幼稚園の頃から、プリキュアを書いていたから
だろうか。私と兄の似顔絵を書いてもらったときは、
ホントに驚いた。
まるで写真のようにそっくりだったから。
私が高3、妹が高1だった。
妹は、病気だった。
私と一緒に毎日登校していたのに、
違和感に気づくことが出来なかった。
妹が学校で倒れて、このことが発覚した。
お母さんがとても心配症で良かった。
検査をしたら、『がん』だということがわかった。
『肺がん』苦しそうだった。
最期まで、生きようと治療していたが、
駄目だった。
あんなに美しい絵も、もう見られることはないんだと。
もう一緒に高校に登校することはないんだと。
あの…笑顔は見られないのだと。
泣いた。兄が死んだということも私はまだ受け止めきれていなかったらしい。涙が止まらなかった。
ホントにもう2人には会えないのだと理解した。
高3で私は、1人になった。

私は、どうしようもない喪失感に襲われた。

【喪失感】#4

9/10/2023, 1:40:27 PM