Mirei

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題【そっと包み込んで】#8
(染谷 うる、赤根 れい、莉李、茉愛)

「今日は見学らしいですね。」
「楽しみだなぁ~!」
そう、僕たちは今、駅の前で先輩が来るのを待っています。
今日は見学。
僕たちは、正式に生徒会役員となったので、その見学として、外の校外学習、という形で見学に行きます。
「でも、先輩が来ないですね?」
「男性の方だったっけ?」
「お、男の子、、、」
れいちゃんの顔が青ざめる。
そりゃそうだ。
れいちゃんは、小さい頃から病気をもっている。
心臓病だ。
小さい頃に、男の子に意地悪されちゃって、心臓病が発症してしまったんだ。
僕も詳しくは知らない。
なんかしらの衝撃で、心臓がもたなかったらしい。
なんとか、助かったんだけど、その事が、ずっと、トラウマなんだ。
みんなには、大丈夫な様に振る舞ってるけど。
「大丈夫です、れい。僕がいますからね。」
そう言ううるくんは、そっと、れいちゃんを「包み込んで」いて。
「っ。ありがとうっ!うるくん、莉李くんも。」
「体調が悪くなったら、いつでも言ってね。」
「そうですよ。健康第一ですからね!」
「分かってる。心配してくれてありがとう。」
パタパタパタッ
急に足跡が近づいてきた。
そう思い、振り返ってみると、
「ごめんね!遅れちゃったー!?」
なんと、汗だくの茉愛先輩がいた。
「茉愛ちゃん✨」
「「茉愛ちゃん!?」」
僕とうるくん、二人して反応する。
「いつのまに、そんな親しい関係に?」
「こなえだ!茉愛ちゃんすっごくオシャレさんなんだよ!」
「えへへっ。そうかな~?ありがと。」
「仲良しだね。」
「ん?先輩はなんの用事ですか?」
「生徒会の見学だよね!その、くる予定だった子が、急に体調が悪くなっちゃって!変わりに。」
「そうなんですね✨」
「よろしくお願いします!」
「うんうん、よろしく!」
「やった!茉愛ちゃんと!?」
「そうだよ~!」
「改めて、よろしくお願いします。では、そろそろいきましょうかね。」
「だね!」
ー見学に!ー

5/23/2025, 1:16:07 PM