「どうすればいいの?」
「…先輩…珍しく悩んでますね。何処か間違えたんですか?」
先輩は二枚のプリントを眉を潜めたまま睨んでいた。
僕は先輩の手から二枚のプリントを抜き取った。
プリントには「ガレージキット展開催のお知らせ」と書いてあり
キャラクターや動物のキットの写真や会場の写真が載せられていた。
もう一枚のプリントには、「写真家 ××××氏らの写真展」と書いてあり馬の写真が掲載されている。
…ん…?ガレージキット展…?馬の写真展…?
「後輩よ。私はどうしたらいい?同じ日に好きなイベントが重なるなんて…。どっちに行けば…いいんだ。」
「先輩が行きたいイベントに行けば…」
「行けないから迷っているんだ。何故体が1つしかないんだっ!」
先輩は机に伏してしまった。仕事でも悩んで欲しいです。
悩む所、間違えています。
「…どうしたらいい…場所的にも時間的にも無理がある。
どうしたらいい…。どうしたら良いんだ…っ…。」
先輩は机に伏したまま悩んでいる。
僕は先輩の手から引き抜いた告知チラシを机の上にそっと戻したのだった
11/21/2024, 11:43:07 PM