桜の木の下には死体が埋まっている。誰が言い出したのだろうか、そんなこと。あまりにも美しすぎるその薄紅色に魅入られたからだろうから。ザァ……と春一番が花びらを散らしていく。花が吹雪いていく。お前を、何処かに連れて行く。誰なんだ、お前は。知らないはずのお前が桜の下へと消えていく。胸が苦しい、真綿でじわじわと締め付けられるような苦しみが広がる。それなのに俺は未だ、お前を思い出すことができない。
3/31/2025, 2:03:35 AM