ひろちゃん

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窓から見える景色
牢屋のような窓でした
外は屋根の連なりと
その向こうにゴルフの打ちっぱなしのネット
そして遠くには山々の緑
春夏秋冬何も変わらず
僕はぼんやりと煙草の煙を吐き出した

まだ未来があったけれど
何もかもわからなくて
自堕落な日々を
ただ繰り返す毎日
電車の音が時折聞こえた
何もかもが無気力な若い日々

自分という人間が何を愛し何を望むのか
自分という人間が何が出来て何が出来ないのか
自分を知るということが素直に生きるということが
どれほど大切なことか
そんな簡単なことを気付くことが無かったことで
貴重な時間を無駄に費やしました
それはまるで昔の白黒フィルムのように
形がはっきりせずざらざらとうごめく世界でした
そして人々とそんな不確かな世界で関わり合い
つまはじきにされて隅の方で隠れるように生きていたのでした
その頃の自分を思い出すとすごく寂しくて可哀想に感じます

今の自分はあいも変わらず貧乏で
地位も何も無いし何も持っていませんが
自分という人間を大切にして生きています
好きなことをして自分でかじを切り生きていくことは
幸せなことです

9/25/2024, 1:15:44 PM