白米おこめ

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その昔、蛍は恋をした。

清らかで甘やかな、その川の流れに恋をした。


せせらぎの誘い声が聞こえる。
誰にも見つからないように、燈は灯さずに、
真っ暗な空を飛んでいる。
誘われるがままに、蛍はその川の流れへ口付けて、
ぽちゃんと水飛沫を一つ残して、沈んでいった。


「こっちに恋」「愛に来て」 白米おこめ

4/25/2025, 9:33:51 PM