月1も更新しなかった人間

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その少女はどこまでも白かった。
身も心も白としか言い表せないほど純粋で何も知らない生娘。
少女は美しかった。
陶器のような透き通る肌、でもどこか青白く不健康にみえてしまう。
少女は不気味だった。
何を考えているか分からない。何も考えていないかもしれない。何もわかってないかもしれない。そんな表情が酷く不気味だった。
少女は笑わなかった。
1度たりとも。向けるのはいつも無表情。私はそれが怖くて怖くて仕方がなかった。
少女は幼かった。
行動も、言動も、容姿も。
だから15を超えた歳に70をもゆうに超えた気持ちの悪い少女性愛者の年寄り金持ちに嫁いだ。
少女はその時も悲しそうな様子も嫌がる素振りも見せなかった。
少女は白無垢を着た。
相変わらず不気味な無表情で。
その時は本当に白かった。白で、白で、白だった。
真っ白な、無垢な少女だった。

5/31/2024, 10:09:09 AM