ハリネズミな朱色

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ーこれから先ー
なに? 急にしみじみし
ー別にいいでしょー
ーもし会えなくなったとしても、
今まで過ごした日々は変わらないよね?ー
当たり前でしょ、私たち親友なんだから大人になっても覚えてるに決まってるよ

ーそっか、良かった...実はね
もうこの街を離れなきゃいけないのー
えっ...なんで親の仕事とか...?
親友といつも一緒にいる高身長の男の人と大型犬を思い浮かべた。
ーううん。私達の家はこの海を越えた遠い所なの
大きな仕事があって3人でこの街まで来たけれど、ー
ーこんなに長く離れていたら、きっとあの子が寂しいと思うのー
そうなんだ...
ーそれに、、あの子が作る料理、とっても美味しいの、いつか送ってあげるねー
うん!!
ーまた遊びに来るからね...それと.ー
忘れないよ!!
親友は頷くと、親友を呼ぶ声の方へ歩いて行った。
数日後、ある小包が届いた
宛名は親友だった。その中にはクッキーと焼き菓子
住所は書いてあったが英語でしかも水で滲んでいてとても読めそうになかった。
何十年か経って
親友の名前も、本当に親友がいたかもあやふやになっていた。
小包はいつの間にか見つからなくなっていたし
その後から沢山の友達が出来ていたから
友達がいなかった私の空想だったのかもしれない
そう思うようになった
子供が独り立ちをして、夫婦の時間が増えた私達は、海外へ旅行に出かけた
とある のどかな村に立ち寄ると、現地の人から
“少し離れた所に昔からあるよく効くハーブの薬屋さんがある”
私達夫婦はハーブが好きだから寄ってみることにした

ーギギィ
扉が開くとそこには長い赤髪の女性が居た
こちらを見たその人に驚いた
ー珍しいですね、日本の方がこんな田舎に来るなんてー
流暢な日本語、赤髪に対して日本人の顔
大型犬、布で顔を隠した高身長の男の人、そして金髪の人形のように綺麗な女の子、
夢じゃなかった

あの時はクッキーと焼き菓子をありがとう、魔法使いの親友さん。
その言葉に驚く赤髪の女性
ー遊びに行けなくてごめんね
覚えてくれててありがとうー
そして私達は話した、今までの事を沢山
夫は終始ポカンと、でも暖かく見守っていた
旅行に行けて良かった
その後は親友と何年も文通をした
この身体だから、もう会うことは出来ないだろう
でも、あなたに会えて幸せだった
最後の手紙をポストに投函して家に帰って
ベッドに横たわる
〜来世もあなたの親友になる〜
孫がポストを覗くと一通の手紙が届いていた
中にはこう書いてあった
ーこの場所で待ってるー

#この場所で

2/11/2026, 11:38:17 AM