棲家を探す綿毛
墓を探す花弁
相手を探す花粉
終わりを探す雲
君を探す声
‹春風とともに›
泣いただけ強くなれる、なんて
ならば何故絶望は人を殺せるのか
結局のところ生涯泣かない人が
血も涙も無いような人こそが結局
どうしたってこの世界で強いくせに
‹涙›
それはいつだって飴の形をしていた
お使いの後のご褒美も
注射の帰りの労いも
兄弟と分け合う笑顔も
海を渡り来たお土産も
いつも小さな飴の形をしていた
夢に惑わせる視線も
絶えず撫で這う触覚も
絶望を掬う神紛いも
深く深く堕ちる眠りすら
飴の形をしていた
硬く煌めく宝石の
‹小さな幸せ›
3/31/2025, 10:02:30 AM