子どもたちが3人で笑ってる。
それはもう屈託がなく、朗らかに。
口角の上がった大きな口で笑い声も大きくて。細まった瞳で、時には涙まで流しながら。
私は子どもたちの笑っている姿を見ると、楽しくなる。
時々私も話に加わって冗談を言うけれど、殆どは愉快な子どもたちをキッチンやソファから眺める。
楽しげな子どもたちの時間が続くように。
宝物が、『そこにあれば幸せで、無くすと後悔するかけがえのないもの』と定義できるのなら、私は幾つかの宝物の中でいちばん大切な宝物は、子どもたちの笑っている姿だと答えるだろう。
子どもたちに面と向かって口にするのは気恥ずかしくて、到底言えないけれど。
もしも言ったら、何と答えてくれるのかな?
ああ、でも、やっぱり恥ずかしくて言えないや。
今夜も子どもたちは3人で笑い合っている。
「めっちゃ楽しそうだね」と言ってみた。
その後に続く「お母さんも見てて楽しいよ」は言えなかった。
かけがえのない宝物に、宝物だよって伝えるのは難しい。
(だから人は手紙にしたためるのかもしれない)
宝物
11/20/2024, 1:27:16 PM