「雨降ってません?ボス」
「おう、でもすぐ止むだろうけどな」
「そうですかね……」
「ボス、めっちゃ降ってきちゃいましたよ!」
「まずいな……エリオ、これ使え」
「えっ、いいんですか?」
雨に濡れないようにと津詰は自分の真っ黒なジャケットを襟尾に手渡した。
「嫌だったら言えよ」
「そんな!俺、いつかボスのジャケットを着ることが夢だったんですよ。それが叶うんですから、もう嬉しいことこの上ないです!」
「別に着ろなんて言ってねぇんだよな……」
「じゃあ、遠慮なく着させて貰いますね」
9/27/2024, 2:03:09 PM