メレメレはどうかな

Open App

もっと知りたい


僕が変態的性癖を持っていると自覚したのは16のときであった。あの日は、太陽が眩しかった。蝉がうるさかった。もう名前も思い出せないあの子は鬱陶しそうに汗を拭っていた。


僕は全く女性に興味がなかった。
クラスメイトがふざけて裸の女性の写真を見せてきた時も、何も感じなかった。
かといって別に男性が好きなわけでもなかった。だから僕は恋愛感情がないのかもしれない、と勝手に思っていた。
しかしそれは間違いだった。間違いだったのだ…


……帰り道だった。あの日は本当に暑くて、僕もあの子もどうにかして涼しくなりたいということばかり考えていた。
コンビニがあった。僕たちは真っ先にコンビニに向かい、一番安いアイスを買った。
溶けるから早く食べよう、とかなんとかあの子は言ってた…気がする。
それであの子はそのアイスを口に含んで………
あぁぁあぁあ!もう!!早くあなた方にアレの魅力を語りたい!!!



………失礼。
あの子は…あの子はその時に口の端についたアイスを舐めとったのだ。ヌメヌメと這いずり回る妖艶な生命体で…
ぁあぁああの子は口の中に真っ赤な可愛らしいナメクジを飼っていたのだ!!!!!!!!!
その瞬間、確かにリビドーが僕を突き動かしたのだ!この時に僕は初めて性的興奮というものを理解したのだ!キミは本当に罪深いな…この僕をこれほど虜にするとは!!!!

………これまた失礼。
まあなんというか、告白をするようで少し照れるが、僕は口の中のナメクジが好きだ。
そしてあなた方もきっと好きになる。
だって、あなた方も飼っているのだろう?
味覚を支配し、口内で自由自在に動き回るその可愛い可愛いナメクジを……

鏡で見てよぉくごらん…
あなたの口に潜む生命体を……

どうだ?もっと知りたくなるだろう?
この赤いナメクジを……

3/12/2024, 3:29:31 PM