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夜の海…

いつも思っている
今 見ているこの世界のそれらは
いつからそこにあったのか
それを 調べても
本当に それで合っているのかは
本当の所 解らない
想像は出来ても 実際に 見て確認した訳でもない
だから 一体いつからそこにあったのか
本当の意味で 知る事は難しい

遥か彼方 昔から そこにあるもの
大きな幹が主のような大木
最初の大きさが解らない湖
そびえ立つ山
滝 川 そして 海
建物だって 他にも沢山ある
神社仏閣 ビル 橋 階段 坂 道…

一番賑わう夏の海 昼間の海
いつの時代の どんな人達がそこで何を
していたのか
陽射しをいっぱいに浴びた火照った体を
夜の海で 静かに 落ち着かせていたのか

昔の人も
夜の海を見て どんな事を思い 考えて
憂いていたのか 寂しく思っていたのか
悲しみを癒していたのか
それとも 夜の海でしか会えない誰かとの
逢瀬を 待ち遠しく思っていたのか

夜の海の砂浜は
昼間の海とは 違って 陽射しをたっぷりと
浴びていたくせに ザクッザクッと
表面はすでに ひんやりしている

目を閉じて波の音を 聞く
夜の海のほうが より響く
暗闇に 揺れる水面 そっと感じる海風
ここは 海じゃない
そう思い込むと まるで土砂降りの雨の音のよう
でも
波が引く時の あの音を聞くと
やっぱり 海なんだな
潮を感じる風の匂いも
やっぱり 海なんだよな

流される
流してくれる
夜の海の波音が 今日の 昨日の その前の
胸のざわつきを 波打ち際の音と一緒に
流してくれる
いつまでも いつまでも…




*読んで下さり ありがとうございます*

8/15/2024, 11:38:16 AM