僕が通ってる中学校は、歩いて30分くらいで着く。
いつも通りの通学路。
けど今日は、なにか違った。
カン、カン、カン、カン、、、、
踏切が鳴る。
それを横目に見ながら通り過ぎようとした時、ある少女が目に入った。
「ッ……タッタッタッタッ」
「ッはっ?」
少女は踏切が鳴っているにも関わらず、線路の中に走っていったのだ。
よく見ると、同じ学校の制服。
鞄は踏切の隅に置いてあった。
電車が近ずいてくる。
「…ッガシッ」
ガタンゴトンガタンゴトン
……
「はあッ…はぁッ…危ないだろッ?!」
何とか直前で少女の手を引き、2人とも助かった。
ここは人通りが少なく、僕が手を引いてなければ彼女はきっと死んでいただろう。
数分経って、やっと彼女が口を開く。
「……なんで助けたの。」
「…は、?」
「私、死にたかったのに。消えたかったのに。なんで、、」
「…君、僕と同じ中学だろ?それに、目の前で人が死にそうなのに、助けない方がおかしい。」
「…それってほんとに私を助けたの?」
「え、、?」
「私がなんで死のうとしたかも知らないくせに、勝手に私の心の中に土足で入り込んでこないでよッ…」
ー作者解説ー
今日のテーマは〖優しさ〗。
自殺しようとしてる女の子と、それを止めた男の子を書いてみました。
皆さん、優しさってなんだと思いますか?
確かに、男の子がした事は、きっと世間的には正しいことなのでしょう。
でも、女の子にとって、その行動は本当に正しい優しさでしょうか。
この後2人はどうなったんでしょうね。
暇な時にでも、優しさについて考えつつ、この物語の続きをあなた方が完成させてみてください。
それではまたお会いしましょう。
1/27/2024, 12:59:22 PM