春だと言うのに、肌寒くなってきたこの頃。
それなのに、私は薄着でベランダに出て、夜空に散りばめられた星を眺めていた。
適当に、目立った星たちを目でなぞってみた。
すると、隣から聞きなれた声が聞こえてきた。
「あれは、しし座っていう星座なんだよ」
星柄のパジャマを来ている、茶髪の女の子、私の妹が無邪気にそう言った。
「へぇ、そうなんだ」
そう言って、君の顔を見た。
でも、君の目を見つめると、なぜだか途端に涙が流れた。
どうして、どうして君が、ここにいるの?
君は、5年前、病気で死んだのに。
君の目を見つめたら、思い出しちゃった。
4/6/2024, 1:51:25 PM